未必のミニマリスト

シンプルライフを目指すアラフォー男子の日々のこと

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「好き=数」ではない

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スニーカーが好きだ。
明確な理由はないけど、物として一番好きなのはスニーカーだ。

僕が中学生だった頃。
当時通っていた中学校では生徒は皆、何かしらの部活に入部しなくてはいけなかった。

中学校入学の前年にJリーグが開幕し、サッカーブームが到来。
例に漏れず、僕もサッカー好きになった。
当然中学校に入学したらサッカー部に入ろうと思っていた僕に衝撃の事実が告げられた。
僕の通う中学校にはサッカー部が無かったのだ。

人気、競技人口においても1、2を争うであろうサッカー部がないなんて。

途方に暮れた僕は半ば消去法的にバスケ部への入部を決めた。

当時僕が入部したバスケ部では、1年生はみんな強制的に学校指定のバッシュを買わされた。
そのバッシュが壊れないと、好きなバッシュを履けないという暗黙のルールがあった。

だから1年生はみんな練習そっちのけで「どうやったら早くこのバッシュが壊れるか」に一生懸命になった。
早く自分の好きなバッシュが履きたくて仕方なかったのだ。

1年生も終わりに差し掛かる頃、流石に毎日練習してるだけあって、バッシュも壊れかけてきた。
ソールはすり減り、所々破れかけてきた箇所も出てきた。

「やっと好きなバッシュが履ける」そう思った僕に新たな問題が浮上した。
そもそもどこでどんなバッシュを買えば良いのかがわからなかったのだ。

当時、「ファッション」の「ファ」の字も知らない僕は、唯一の愛読書であった「月刊バスケットボール」、通称「月バス」の広告欄に片っ端から目を通し、どんなバッシュがあるのかをひたすら探した。

まだインターネットも無い時代。気軽に通販など出来るわけもなく、ましてや本気でバスケをするのに試着も無しにバッシュを買うなんて自殺行為だった。

仕方なく近所のスポーツ用品店に行き、限られたラインナップの中から一番気に入ったバッシュを買うことにした。

時を同じくして“AIR MAX95”に代表されるスニーカーブームがやってきた。
田舎の中学生だった僕には当然買えるはずもなく、「月バス」から「Boon」に変わった愛読書を眺めては只々憧れだけを募らせていった。


きっと当時の経験が今のスニーカー好きの原点だと思う。

今でも毎日、まるで投資家が毎日株価をチェックするかの如く、国内はおろか海外のスニーカーサイトもチェックするし、某スポーツブランドの公式アプリで新作の販売日を逐一チェックしている。
それぐらいスニーカーが好きだ。

なので、とりわけ他に趣味もない僕は「好きな物は何ですか」と人に聞かれたら、「スニーカーが好きです」と答えている。

すると決まってこう聞かれる「何足くらい持ってるんですか?」。
この質問には「スニーカー好きなら、さぞかし沢山持っているんでしょうね」という期待が込められている。

そのたび僕は困ってしまう。
なぜなら持っているスニーカーの数は10足にも満たないからだ。

「スニーカーが好き」と言っておきながら、持っている数は8足程度だ。

相手から「よくもそれで“スニーカーが好き”といけしゃあしゃあと言えたもんだな」という無言の圧力を感じながら会話が終わってしまう。

だけど、「スニーカーが好き」という気持ちに嘘、偽りはない。
生憎というか、幸運にもというか所有欲と収集癖が無いだけだ。

スニーカーサイトや雑誌を見て純粋に「かっこいいな」とは思っても、買ってまで「欲しい」とは思わない。

僕に割り当てられた下駄箱のキャパシティは6足分しかない。
なので、主に履くスニーカーは下駄箱に収納出来る6足と夏用のサンダル代わりの物が1足、ストックが1足箱にしまってあるだけだ。

履かないスニーカーを部屋に飾る趣味もないし、定価以上のプレミア価格を出してまで欲しいと思うスニーカーもない。

きっと中学生時代の「スニーカーは雑誌で見るだけ」という考えが抜けないのかもしれない。

本当のスニーカー好きに怒られそうなので、今度からは「スニーカーを見るのが好きです」と答えるようにしよう。